オープンデータやGovTechだけじゃない。草の根活動も含めた、たくさんのシビックテック活動が聞けるワクワク感満載
毎年メディアパートナーとして協力させていただいている、シビックテックの未来について語るイベント「CIVIC TECH FORUM」が今年も行われるようです。日程は6月2日(土)。
今年のコンセプトは「集え、全国のシビックテックプレイヤー」
「CIVIC TECH FORUM」とは、テクノロジーを活用した市民の手による地域課題の解決(シビックテック)の未来について語るイベントで、今年で4回目を迎えます。
いつもは、シビックテックという活動を広めるために、わかりやすい「シビックテック事例」を取り上げ、その実践者のナマの声を聞くという講演に、アンカンファレンスと呼ばれる参加者同士によるディスカッションを加えるスタイルでした。しかし、今年はガラッと構成が違うようです。
全国的に有名な取り組みを行う講演者を中心とした登壇者ではなく、自分の活動を知ってもらいたいシビックテックプレイヤーに自主的にきてもらい、発表してもらうというスタイルとのこと。
発表者は、必ずしも技術を利用している話でなくてもよく、
「市民一人一人が自分たちの望む社会を創りあげるための活動に資する」と思えば、是非話にきて欲しい!というメッセージも伝えられています。
いつも以上に、様々な事例が聞けそうでいまから楽しみです。
▶運営メッセージ
以下、今回のイベントを主催している、「CIVIC TECH FORUM 2018運営委員会」が発信しているメッセージを転用します。(CIVIC TECH FORUM 2018公式ページより)
CIVIC TECH FORUM(以下CTF)は今年で4回目を迎えました。
「公共とITの新しい関係」というテーマを掲げ2015年に始まったCTFは、その後も日本のシビックテックの拡がりに合わせて「ローカル、ビジネス&テクノロジー」(2016年)、「市民、政府、企業、3つの視点」(2017年)と、社会におけるシビックテックの役割やテクノロジーが見せる新しい未来像を取り上げてきました。
そして、この4年間で全国にはたくさんのシビックテックコミュニティが生まれ、全国的に取り上げられていない活動も含めて、とても素晴らしいものが数多く生まれました。
私たちはこうした全国各地の活動こそがシビックテックの根幹であり、大小に関わらずそういった各地の活動の積み上げと実践者のネットワーキングが今後の日本全体のシビックテック活動のためになると感じています。
そこで、CTF2018では、全国的に有名な取り組みを行う講演者をお招きして話を聞くというスタイルをやめ、全国で活動するシビックテックプレイヤーの人たち自身に自主的に集まって短い講演をしていただき、集まった人たちで活動の共有とネットワーキング強化を行うイベントにすることとしました。
募集するスピーカーの数は50人!
必ずしも技術を利用している話でなくても構いません。「市民一人一人が自分たちの望む社会を創りあげるための活動に資する」と思えば、それはシビックテックに通じると考えています。全国のシビックテックプレイヤーの皆さん、ぜひお集まりください。
CIVIC TECH FORUM 2018 運営委員会一同
このように、登壇者を募るスタイルなため、現時点ではどんな話が聞けるのかまだわかりません。本日コンセプトを発表し、登壇者の公募を始めたとのことです。
この場には、同じようにシビックテック活動をしている人たちが集まるはずです。自分の活動を発信することも大切ですが、それ以上に、発信することで同じ志向を持っている人に出会え、仲間が見つかることに意味があるのだと思います。そして活動のコラボレーションがスタートするかもしれません。
講演テーマの想定としては、以下のようなものを想定しているとのこと。
・テクノロジーを活用したいと奮闘中の自治体職員
・保育園での課題をIT系人材と一緒に考えるアイデアソンしてみた!
・地元ではじめてのFABスペースを作ってみた活動報告
・「ひぐまっぷ」がICT地域活性化大賞の優秀賞をとるまでの道のり
・岐阜で小さなIT相談室をやってるはなし
…などなど
自分の活動を発信し、全国のシビックテック活動の話を聞くことで、自分の世界を広げにいきませんか?
CIVIC TECH FORUM 2018の概要については以下のとおりです。
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■日時:6月2日(土) 10:30〜19:30(受付開始10:00〜|懇親会17:00〜)
■会場:未定(都内某所)
■参加者数:80-100人
■参加費:1,500円(税込・昼軽食付)
┗スピーカー、小学生以下のお子様は参加費無料
■懇親会費:2,500円(税込)
┗懇親会に参加する人のみ
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イベント公開と同時に、スピーカーの募集もされています。
CTF2018のコンセプトに賛同し、自分たちの活動について話したい、自分のやっていることを聞いて欲しい、アドバイスが欲しいという方は是非応募してみてください。持ち時間は一人10分とのこと。
▶スピーカー申込みフォーム:https://goo.gl/oRYBYW
イベントの参加申込は後日公開とのことなので、最新情報については、公式HPをチェックするか、FaceBookイベントページをフォローしてみてください
・公式ページ CIVIC TECH FORUM 2018
・Facebookイベントページ
▶蛇足
シビックテック活動の本質は、「自分たちでも何かできる、現状は変えられると思う人が増えること」だと私は思っています。最近は、シビックテック=GovTECH(行政のシステムをテクノロジーで効率化する動きなど)と捉えている人に多く出会うため、「どうしてそういう理解の人が多いのだろう?」って思っていたりします。
「地方創生」なという言葉がバズワードになり、国からお金が降りてきて活動が後押しされたり、活動しやすくなることはとてもいいことだと思いますが、今までの中央集権的な仕組みや考え方にとらわれ過ぎていて、大切な何かが忘れ去られているような...。
GovTECHもシビックテックの一つだと思いますが、それだけに焦点があたってしまうのは何か違うのではないか?そんな風に思ってしまいます。
GovTECHやオープンデータ以外のシビックテックの話をききたいなー。っと思っているところだったので、今年のCIVIC TECH FORUMのコンセプトにはとっても共感しています。(というか、私も運営委員の一人なので意見はださせていただいていますが)
もちろんGovTECHやオープンデータの話もあるとは思います。ただ、それだけにならなそうな雰囲気に、とてもワクワクしています。
市民の一人として、どのように考え、どんなアクションをしているのか?そんな話がたくさん聞けるのではないかと期待しています。
発信することは、
・仲間を見つけるアクション
・活動がひろがるきかっけ
・活動者が励まされる(そして活動の糧になる)
ことだと思っています。CTF2018運営委員の一人がこんな事を言っていました。
人に話しかけたり慣れないグループで話したりするのが苦手だけど、人前で話すことによって興味を持ってくれる方や助けてくれる方が来てくれて、世界が広がった実感があるので、是非みんなにも発信をして同じ体験をしてほしいだからこそ、いろんなひとに来て、活動の糧にしてほしい。
そして
・一度も人前で話したことがない
そんな人こそ、「まずは最初に第一歩として、CTFで話してみてはいかがでしょうか?」なんて思います。
著者プロフィール:鈴木まなみ(@rin2tree)
CivicWave運営メンバーの一人。
2歩先の未来をよむブログメディア「TheWave」の湯川塾の事務局を務め、テクノロジーの最新動向をウォッチしながら、コミュニティ運営や執筆活動中。
また、MashupAwards8〜11の事務局を務め、内外のコミュニケーション全般を担当。