
興味があること、できることを楽しくやっていく!
Code for Nagoyaの一番の特徴は「代表持ち回り制」で固定した一人に負担をかけていないこと。
「こうあるべき!!」というものを目指して活動しているのではなく、メンバーそれぞれの興味があることや、できることからやっているCode for Nagoyaの活動は、等身大で好感が持てます。
そしてそのことは、継続的に活動を続ける上でとても重要な要素だと思います。
また、自分達の活動を発信すると同時に、外部からの参加や要望をうけいれる「オープンマインド」の姿勢を持っており、徐々に人を引き寄せ、仲間が増えている気がします。
今はまだテクノロジー色の強い団体ですが、オープンマインドの姿勢をもって楽しく活動を続けていけば、自然と市民の方と近づいていき、テクノロジーで課題を解決していく団体になっていくのではないだろうか?そんな印象を受けました。
コミュニティの形はかわっていくものですが、現時点でのNagoyaについてお話を伺ってきました。
▶一人に負担のかからない「代表持ち回り制」
Code for Nagoyaは2013年12月に非営利の任意団体として活動を開始。
設立当時代表をつとめていた河合太郎さんが、転職して名古屋を離れることをきっかけに、「代表持ち回り制」になりました。
月替りで代表がかわる形をとっているCodeforはここだけかと思います。
一度代表になり、任期が終わると「名誉代表」にかわります。
現在、名誉代表は14人いるとのこと。
既に5回以上代表をつとめているひともいるそうです。
代表持ち回り制のメリットはたくさんあります。
・1人に負担がかからない・・・結果沢山イベントをおこなったりできる
・代表の辛さがわかるのでみんな手伝う
・ジブンゴトとして関わるきっかけになる
代表が固定されていない団体の特徴は、なんといっても「ジブンゴト」としてすすめられるメンバーが複数いることだと思います。一人に負担がかかりすぎ、代表がいないとなかなか物事がすすまない...と悩んでいる団体も少なくはありませんが、Code for Nagoyaは代表を努められる人がキーパーソンがたくさんいます。
そして、デメリットについて伺ったら...特にないとのこと。
強いていうのであれば、事務作業的なところが最初は分からず(イベントページの立ち方など)、教えなければいけないところぐらいだそうです。
▶テクニカル濃度の高いメンバー
Codeforは外からはテクニカル集団と思われがちですが、実態はエンジニアが少ない。というところも少なくありません。
しかし、Code for Nagoyaはテクニカル濃度が高いように思います。
名古屋は「シビックテック|オープンデータ|オープンソース」のコミュニティが近くて珍しい(羨ましい)といわれたこともあるそうです。
定例会議には、毎回20名ぐらいの方が参加されているそうですが、大学の先生、議員さん、会社員、フリーランス、学生などなど、様々な背景のメンバーの中、エンジニア比率は7割ぐらいいるのではないでしょうか?
初期の頃の定例では、定例前に集まれるメンバーは、「もくもく会」をしていたぐらいです。

※もくもく会の様子(Code for Nagoyaページから引用)
ただ、テクニカル濃度が高い割に、プロダクトを生み出していないことが、Code for Nagoyaの課題の一つだとおっしゃっていました。
▶地域のハブ団体という顔
Code for Nagoyaの活動は、イベントの際にはTwitterでの投稿は多く、イベント後にはtogetterでまとめられています。毎月一度のオフラインMTGの様子も必ずFacebookに投稿され、透明性が高く感じます。
先日行われた、OSC(オープンソースカンファレンス)でのハッカソンの様子は、ちゃんとブログにもまとめていました。
時間をとって、ブログなどできっちりとまとめるのはハードルは高いかも知れませんが、テクノロジー要素が強い人であればTwitterやFacebookでのちょっとした発信はそんなにハードルは高くないはずです。
このように活動が見え、参加の機会も多いためか、テクノロジーに興味がある人へのリーチはとてもよくできていると思います。
そのため、Code for Nagoyaのイベントには、近隣のシビックテック団体(Code for Mikwa/Code for Gifu)が参加したり、近隣の市から声がかかったり(豊田市/鈴鹿市など)しており、東海地域のシビックテック団体のハブ的な役割も果たしているような気がします。
毎月行われる定例MTGには常に新しい人が参加しており、最近では人が集まりすぎて、会議室の広さについて悩んでいるそうです。

※手狭な定例会議の様子(Facebookページより引用)
ただ、市民寄りの人たちへのアプローチはまだ弱いかなと感じました。
名古屋は日本でも大都市にはいる規模の街です。そのためか、街と少し離れている気がします。
行政の方の参加も少ないとのことでした。
イベント開催は多いものの、ハンズオンやオープンデータハッカソンなどが多く、課題ドリブンなものは少ない印象です。
・開催イベント一覧
しかし、Code for Nagoyaは、自分達の活動の発信はしているし、他団体から相談されると可能な限り対応するなど、「オープンマインド」をもった団体です。
今はまだテクノロジー色の強い団体ですが、オープンマインドの姿勢をもって楽しく活動を続けていけば、自然と市民の方と近づいていき、テクノロジーで課題を解決していく団体になっていくのではないだろうか?そんな印象を受けました。
今後どのように活動が変化していくのか、楽しみです。
【Code for Nagoya情報】
HP:http://code4.nagoya/
Facebookページ:https://www.facebook.com/code4nagoya
Twitter:https://twitter.com/code4nagoya
Github:https://github.com/code4nagoya
━━蛇足(めんどくさいこというよ)━━━━━━
メンバーがやりたいことをやっている組織の形は、代表が存在しない「Code for AIZU」に似ているかもしれません。また、最初はオープンデータのイベントが多く市民とあまり触れられていない始まりという点も似ています。
Code for AIZUは口だけ動かしていてダメだから、まずは手を動かし(プロダクトを作り)、次に足を動かした(アウトリーチ)というステップを踏んでいます。
そのため、Code for Nagoyaも次のステップはプロダクトを作ることやアウトリーチすることかな?と思いましたが、よくよく考えれば、街の規模や、事業を意識しているかどうかの点など、Code for
AIZUと違うところはたくさんあります。
同じ街はありません。
その街にはその街の、今のメンバーにはメンバーのベストのやり方があるはずです。
Code for Nagoyaの、時の流れに任せた等身大の活動が、どのように成長していくのか?予想がつきませんが、とても楽しみです。
なんとなくですが、1年後、とても変わっている気がしています。
蛇足の蛇足なのですが...。Code for Nagoyaは彼女をイベントに誘って一緒に参加し、そのまま結婚という例が3つもあるとのこと。シビックテックイベントへのお誘いは結婚への近道かも!?
現在エンジニアと付き合ってる女性はCode for Nagoyaにデートしにいったらいいかも。