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シビックテック実践者のための実践者が企画したイベント
Codefor団体以外のシビックテック実践者の話「も」じっくりと聞けました


千葉・茨城で活動している、シビックテック団体であるCode for KASHIWA、Chiba、 NAGAREYAMA、Matsudo、ibarakiが協力し、シビックテックの情報共有が行われた「CIVICTECHFORUM@千葉・茨城」。
Codefor関係の活動だけでなく、シビックテックというコンテキスト的にも、物理的な距離的にも近しい位置で活動をしている「CoderDojo Kashiwa」「SIMちば2030」「ご近所SNSマチマチ」などの話もじっくりと聞けたのが他のCTF@ローカルにはなかった点な気がします。

このイベントは、Code for Chiba代表の浦本さんが、近隣地域で活動している人とゆるくつながりたいという想いからはじまり、CIVICTECHFORUM(以下:CTF)がサポートにはいり、CTF@東海CTF@九州に続き3回目の地域開催となりました。
会場は「柏の葉オープンイノベーションラボ(KOIL)」ということもあり、柏市の市長もきてくださいました。

プログラム内容

CTF@ローカルは、開催地域の運営メンバーが主体となってプログラムが作られているため、各地域によってプログラムが変わります。今回のプログラムは大きく以下の5つに分かれていました。
 .錙璽ショップ:シビックテック活動に活かすためのグラフィックレコーディングを学ぼう!
 ▲轡咼奪テック概論:シビックテックの大枠をつかもう!
 千葉・茨城で活動する実践者達の活動報告:具体的な活動報告をシェアしよう!
 Codefor以外のシビックテック活動について:Codefor以外の活動も学ぼう!
   └CoderDojo Kashiwa|SIMちば2030|ご近所SNSマチマチ
 グ羝傭鴫餤:シビックテックに関して議論しよう!

他のCTF@ローカルになかった点は、各地のCodefor団体の話がライトニングトークではなく、それぞれ15分あったこと。そして、近しい位置で活動している方々の話も同じぐらいじっくりと聞けたことかと思います。
全ての内容を一つのレポートにすると盛りだくさんすぎるので、本レポートは「CTF@千葉・茨城」ならではのコンテンツ(とァ砲鮹羶瓦縫譽檗璽箸靴燭い隼廚い泙后
他のプログラムに関しては別レポートとして後日公開します。


千葉・茨城で活動する実践者達の活動報告

千葉・茨城で活動している実践者達が、どんな考えでどんな活動をしているのか?を発表するセッションです。5つの地域の発表がありました。
 ,靴じり代表 俺みたいにやるな!! /辻 雄一郎氏(Code for KASHIWA)
 Code for Chiba の作り方/浦本 和則氏(Code for Chiba)
 Code for Ibarakiのこれまで、そしてこれから/佐藤俊秀氏(Code for Ibaraki)
 Code for Matsudoをはじめました/吉田 健一氏(Code for Matsudo)
 セ勸蕕得ぢ紊僚犬泙覲垢任離轡咼奪テックの役割/白澤 美幸氏(Code for NAGAREYAMA)
CTF00240 CTF00239 CTF00238
グラレコ by 堀内 崇さん、成田 富男さん、西田 武史さん、

Code for KASHIWAの辻さんは、つながりを維持することを怠ったり、エンジニア魂をだしすぎたり、自分の思うようにしか活動しなかったことが、メンバーが減り、何の成果も残せなかった失敗の要因であり、そこから学んだ教訓がシェアされました。
 ・活動の継続には人とのぐながりが必要なこと
 ・何をつくるかよりも何の役に立つのかが重要ということ
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多くの方がシビックテック団体ができるまでの経緯や経験談を話される中、「自分の街におけるシビックテックの役割」についてに語られていたCode for Nagareyamaの白澤さんのプレゼンが個人的には印象に残りました。

流山は、秋葉原まで電車で30分程度という通勤のしやすさからも、30-40代の子育て世代の転入者がとても多い街です。「流山に住みたい!」と指名して転入してきた人はなんと転入者の中の62%。
若い世代の流入増という幸せにみえる自治体も、そのために課題になってしまうことがあるとのこと。
 ・世帯を持って間もないため、身近な疑問や課題の解決方法がわらない
 ・子育てをすること事態が新しい環境であり、不安や疑問が増える
 ・共働き世帯が多く、日中家にいないので、地域との交流がない
 ・転入者が多いので、地縁もない
 ・流山に対する期待値が高くなりすぎ、気にしてなかった課題も気になる
 ・ITに抵抗感が少ないので、インターネットで色々な検索をし、不安が増す
そんな街で活動しながら、シビックテックは以下のような役割を担えると思い活動しているそうです。
 ・世帯を持って間もない人が、地域へ簡単に関わるきっかけに 
 ・ITに抵抗感がない30~40代だからこそ、ITを活用して地域活動を
 ・子育て世代だからこそ、地域とのつながりが欲しい。仲間づくりの役割を
 ・物理的な時間の拘束が難しい共働き世帯だからこそ、オンラインで交流し集まるきっかけを
 ・地縁がない人も気軽に仲間づくりができる場に
 ・流山に対する期待値が高いので、その力を自治意識向上へ
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そして活動報告の一つとして、保育園マップが作られた経緯と課題を担当の田中さんがお話くださいました。田中さんは、まさに共働きで、4年前に子どもを産み、都内通勤者で、転入者という方。
保育園がどこにあるのかわからず、市が配布している冊子だけが頼りで、どうしていいのかわからない悩みを抱えていた経験者です。
IODDで、オープンソースで作られている「さっぽろ保育園マップ」の話を聞き、元エンジニアである田中さんは「これがあったら皆の役に立つ!ないなら作ろう」と思い、作られたそうです。
今では、毎日20セッションぐらいあり、必要な人には届けられている手応えはあるとのこと。
年齢別の空き情報検索は、全国で初めて流山が追加しました。それは、流山市にオープンデータとして存在していたため。リリース後も、データのメンテナンスなど、行政とやり取りしています。
モノができると「運用」が必要になります。アウトプットが増えた時、運用が人に依存してしまう面があり、それは「シビックテックで作られたものの課題である」と語られていました。
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また、Code for NAHGAREYAMAはイベントドリブンで活動しており、それ以外の集まりなどは特にしていないとのこと。課題があり、それをプロジェクト化し、実行するために必要なものがアレば後から創ろうというスタンス。
一方Code for Chibaは、メンバーを100人以上かかえていますが、イベントよりも運営会などの集まりの参加率の方が高いとのこと。
そんな各地域の特徴なども、ライトニングトークではないからこそ見えた気がしています。


興味のあるテーマに集まり、少人数で議論する「井戸端会議」

様々な事例や活動を聞いた上で、会場のみなさまに、議論したいことをヒアリング。あげられたテーマを5つにグルーピングをし、その話題に分かれての井戸端会議となりました。今回話されたテーマはこちらです。
 .轡咼奪テックコミュニティ活動の仲間をどうやったら増やせるか
 地域からの情報発信拡散をうまくやるには
 9埓と仲良くする方法
 ぅ謄奪を使えない人にどうやってテックの恩恵をひろげるか
 ゥ轡咼奪テックの運営費用を0に近づける方法
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5つのテーマに関して同時に議論されていたので記事にはできませんが、全ての井戸端会議に関してグラフィックレコーディングしていただきました。こちらをみていただくと、議論の内容をなんとなく把握できるかと思います。
CTF00325 CTF00333
CTF00332 CTF00331
CTF00326
グラレコ by 西田 武史さん、堀内 崇さん、成田 富男さん、三澤 直加さん、和田 あずみさん


当日の様子

今回のイベントのつぶやきをみていただくと、当日の臨場感を感じられるかと思います。
 →つぶやきまとめ:http://togetter.com/li/1025522
また、写真をみていただけると雰囲気などもわかります。
 →写真:https://www.flickr.com/photos/142066247@N06/albums/72157672975365830

参加された方は復習として、参加できなかった方は、どんなことが話されたのか?の情報収集として見ていただきたいです。


━━蛇足(めんどくさいこというよ)━━━━━━
今回のイベントでは、Codefor5団体とCodefor以外の活動をされている3名の発表がありました。
いずれも、実際に活動されている実践者の方々です。

しかし、今回のイベントを企画し、発表した5団体の多くが、活動がうまくいっていないイメージをもちました。だからこそもがき、このようなイベントが企画されたのかもしれません。
そして、Codefor以外の活動をしている3名の発表に関しては、明確に特定の目的意識をもって活動されているためか、力強さを感じました。(こちらは次回レポートしたいと思っています)

ゆるく無理なく活動していくことが継続のコツだと思いながらも、「目的意識」や「自分がこうありたいとおもう世界への強い想い」も大切で、そのあたりのバランスについて改めて考えさせられたイベントとなりました。





著者プロフィール:鈴木まなみ(@rin2tree
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CivicWave運営メンバーの一人。
2歩先の未来をよむブログメディア「TheWave」の湯川塾の事務局を務め、テクノロジーの最新動向をウォッチしながら、コミュニティ運営や執筆活動中。
また、MashupAwards8〜11の事務局を務め、内外のコミュニケーション全般を担当。